犬鳴村
最終更新:2022/10/31
日本には、その存在を地図から抹消され、始めから無かったことにされている場所がいくつかあります。今回の映画の舞台、「犬鳴村」もその一つです。この映画では、インフルエンサーのような活動をしている男女が動画のネタとして犬鳴村に侵入、探索する場面から始まります。この時点で「今なら助かる…」「やめておけばいいのに…」とハラハラしながら観ていました。この映画の怖いと感じたところは、犬鳴村に侵入した女性が、村で犬の鳴き声を聞いた後、精神に異常をきたして奇行を繰り返すシーンです。何かの歌を歌いながらぐちゃぐちゃと絵を描いていたり、尿を垂れ流しながら楽しそうに笑い、徘徊したりとかなりゾッとするシーンがあり、鳥肌が立ちました。しかも、この呪いのような力は人に広がっていくように感じる描写があり、主人公の周りの人たちの精神がおかしくなっていったり、犬鳴村のトンネルの前に来ただけの人たちにももれなく恐怖展開が繰り広げられていきました。ホラー映画における、何か出るなという雰囲気になった際に、この映画ではパッと画面が切り替わった時におばけが急にいたかと思えば、怖すぎて目をはなした隙にいなくなったりと、びっくりするシーンが多々あって冷汗をかくほど怖かったです。怖さのレベルで言うと、「わっ!」と叫びたくなるほどでした。この呪いを終わらせようと立ち上がり、犬鳴村に向かう主人公の女性の姿が勇ましすぎて、映画を観ている間は私の中で、主人公の姿が見えるシーンが安心できるポイントになっていました。