ベイビー・ドライバー
最終更新:2022/10/5
とにかくリズムが最高だった!テンポが映画の雰囲気となじんでいる映画は大好き。エドガー・ライト監督はコメディーの名手だけあって、なにをすると観客がどんな反応をするかわかってやっている感じがする。コメディーらしいテンポの良さをベースに音楽をくみこみ、ストーリーが進んでいくんだからノレないわけがない。エドガー・ライト監督の新境地をみせてくれた映画だった。 そして、なんといってもベイビー。彼がすばらしい! すらっとした体型に大きめのサングラス、仕事じゃ寡黙な男だけど、見てないとこじゃノリノリに体を動かしているベイビーを見て、一緒に身体を揺らしてしまうほどだった。小学校からの帰り道、特に意味もないのにいろんなものに触り石を蹴飛ばし、覚えたばっかの歌をノリノリで歌ってたことを思い出す。他の映画でもよく音楽に合わせて身体を動かしていることはあるけど、キレッキレのダンスだったりすることも多い。ベイビーは違う。ダンスじゃない。ただ感情のおもむくままに身体を動かす。気取ってないんだ。よくも悪くも音楽が彼を生かしている。なにげに運動神経抜群だし、寡黙なくせに口説き文句は流暢だし、とにかくベイビーがかっこよかった。 物語にしっかりとオチをつけてくれるのもうれしい。てっきり警察に道を塞がれて自首した場面で終わるのかと思った。けれどその後も裁判や刑務所のシーンがうつされていて、犯した罪をつぐない彼女に会えたのは最高のエンディングだった。