清須会議
最終更新:2022/10/15
今をときめく三谷幸喜が原作と脚本と監督を務めたユニークな邦画です。三谷作品はパロデイ要素が散りばめられているので毎回楽しみにしています。「清須会議」は羽柴秀吉と柴田勝家が主人公ですが4人の重臣たちのそれぞれの立場で彼らの言動をユニークに描いた娯楽映画になっています。三谷幸喜の作品は配役が豪華で脇役からもブレークする俳優も多いです。堺雅人、藤原竜也、山本耕史など三谷作品から注目された俳優たちです。「清須会議」では柴田勝家(役所広司)と羽柴秀吉(大泉洋)を中心とした織田家の後継者問題を取り巻く人間模様が三谷幸喜によってコミカルに脚本されています。会議の出席メンバーの重臣、丹羽長秀(小日向文世)、池田恒興(佐藤浩市)も主役に負けず存在感があります。女優人もお市様(鈴木京香)と寧(中谷美紀)と豪華な配役です。大河ドラマ級の布陣が組める三谷幸喜の凄さを感じます。この映画に「名人久太郎」の堀秀政(松山ケンイチ)を登場させることで織田重臣たちのシビアな跡目会議をコミカルな娯楽映画として楽しめます。また、会議に重要でない前田利家に浅野忠信を起用することは三谷脚本らしさを感じます。信長ファンではおなじみの森蘭丸(染谷将太)、弥助(ショー片島)まで登場させる小技も見どころです。さまざまな声のナレーター役は山寺宏一と見どころ満載です。起用されている俳優・女優たちを見回すと「時代劇映画」に向いているメンバーに気が付かされます。天才、三谷幸喜恐るべし!