ウインド・リバー
最終更新:2022/8/31
人間の深層心理や死に対するキビをここまで精緻に描写した作品を他に知らない。背景にある複雑な人種問題を暴力や社会の規制という側面と絡めて一つの事件を解決するという形で描写している。物語は淡々と進んでいくが妙な心のざわつきがある。見た後に長い歴史の本を読んだような気持ちになる。最近 Netflix や Amazon プライムで簡単な映画を楽しみがちだがたまにはこういう深く長い映画をじっくり見るのもいいかもしれない。ウィンドリバーは静かな作品なのに最後に重低音のような深い感動に似た動揺を覚える。