ゾンビスクール!
最終更新:2022/10/25
味蕾の敏感さ、聴力の良さや運動能力の良さ、更には好奇心の強さ…大人と子供を比べた時に、子供のほうがすぐれていると感じるものは数多くあります。そんな子供たちがゾンビになってしまったら、世界はいったいどうなるのか?という、子供に着目した題材でした。この映画では、とあるウイルスに感染した鶏を使用したチキンナゲットを、一人の女の子が食べてしまってからスタートします。あからさまに具合の悪そうな女の子を見ていて、「来るぞ…来るぞ…」と確信していたのですが、今まで見てきたどのゾンビよりも獰猛で俊敏だったのに驚きました。子供とは思えない唸り声でクラスメイトに襲い掛かる女の子に恐怖を覚えました。ウイルス感染し、大人に襲い掛かって臓物を引きずり出し、無邪気に笑っているのを見ると、子供特有の残忍さが容赦なく描写されていてすごいと感じました。この作品を観ていて、他とは違うと感じたところは、ウイルスは子供にしか感染せず、大人はそのまま食べられてしまうというところです。では、何をもって子供と大人を判別しているかというと、第二次成長期を迎えているかどうかです。生徒のゾンビ化に、立てこもる教師陣に一人の女子学生が合流しますが、彼女は直前にゾンビ化した生徒に襲われていましたが、第二次成長を迎えていたことによりウイルスに感染せずに済みました。大人と子供の線引きは、何をもって行うか難しい所ですが、この線引きに納得しました。瞬く間にアメリカ全土に広まっていく子供のゾンビ化に、「絶望とはこういう事なんだろうか」と考えました。