ホラーマニアVS5人のシリアルキラー
最終更新:2022/10/2
「殺人鬼たちが集会をしている」というあらすじの時点でサイコホラーを想像していたが、実際はかなりギャグ寄りな内容。しかもそのギャグ要素がかなり面白い。状況としては主人公が殺人鬼でないことがバレてしまい、命の危機に瀕しているという最悪な状況ではあるのにも関わらず、楽しく見ていられる。とても不思議な感覚を味わえる作品だった。展開としても一本筋が通っていて、ハラハラさせるところはきちんとハラハラさせてくる。ギャグとシリアスのメリハリがきちんとついている。この後の展開はこうなるだろう、と予測がつく部分もあるが、予測がついていても実際にそうなるまでがハラハラして見ごたえがある。殺人鬼たちの性格も、とても個性的でおもしろい。特に殺人鬼たちのブレイン的存在になるボブはプレイボーイなところもあるので、しぐさに気品があふれているうえに、頭もよい。それでいて殺人鬼らしく残虐性も持ち合わせている。簡単に噓をついて演じ切る。サイコパスの要素を一番強く持っているわけだが、彼を見ているとサイコパスなキャラクターが一定以上の人気を誇る理由がよくわかると感じた。ただ、少し気になってしまったのは、まだ解決していない部分が残っているというところだ。続編があるのかと思い調べてみたが、特にそのような様子はない。どうしてこのようなことをしているのか、というパズルのピースをばらまいてはくれているが、どう組み合わせても完成には至らない。結局、目的を果たすにはどうしたらよいのだろうと思っていたら終わってしまった。全体的にはとてもよいので、その部分だけが少し残念だ。続編が公開されるのを楽しみにしている。