ジュラシック・パーク
最終更新:2022/10/30
「ジュラシック・パーク」の評価は大体、肯定的に評価されています。この映画の注目ポイントは恐竜のクローンを作り出すことに成功したことだと思っています。1993年はヒトゲノム解析が行われている時代で最新科学の「DNA」をタイムリーに扱っています。樹液の固まった琥珀の中に恐竜の血を吸った蚊の血液から「恐竜のDNA」を取り出すという夢のような設定は素晴らしいと思いました。スティーヴン・スピルバーグ監督の映画の多様性に感服します。「孤島で恐竜が大繁殖していた」「投資家が恐竜で裏ビジネスを計画する」「恐竜が暴れる島から脱出する」と単純なパニックサスペンス映画ですが特撮がふんだんに使われて恐竜の動作にリアリティがあります。特に恐竜の食い合いや大群のシーンは圧巻です。単なる娯楽映画ではなく「どうやって撮影したんだろう?」と考えさせられました。恐竜学者のアランと古植物学者エリーを中心にストーリーは展開します。しかし、パーク創設者のジョン・ハモンド役に「リチャード・アッテンボロー」が起用されていることに一番驚きました。かつてイギリスの映画監督・俳優として大活躍したベテラン俳優がちょい役で起用されています。これはスピルバーグ監督から直々のオファーらしいです。彼は制作時には俳優のみならず、脚本や演出の助言もスピルバーグに行っています。このエピソードを知った時、イギリスの老俳優とアメリカの巨匠監督との温かい師弟関係にハリウッド映画界のスケールのデカさを感じました。