海底47m古代マヤの死の迷宮
最終更新:2022/10/29
仲間たちと過ごす最高のバカンスが、途中から戦慄と恐怖と絶望のどん底に投げ出されます。この映画では、仲間のうちの1人がとある湖に潜ってみようと言い出したことから惨劇が始まります。暗く、水の濁っている湖の底をみていると背筋のあたりがゾクゾクしました。いつ来るんだろうという緊張が長かったです。この映画に出てくるサメは、暗く光の届かない地底に長い間いたために、視覚が退化していて、音や水の振動にとても敏感で、主人公たちを追い詰めていきます。水のなかでは、人間は圧倒的に不利なので、減っていく仲間に焦燥していく主人公が不憫で観ているのが辛くなりました。ついには酸素ボンベの空気がなくなっていく中で、何とか水面に上がろうと、サメと戦う主人公の勇敢な姿が感動的でした。土地勘がない地底の、しかも水の中で酸素や水の振動一つにも気を使って過ごさなければならない緊張感はとてつもないものだっただろうなぁと思いました。映画の途中は観ている方も主人公とともに焦燥しましたが、ラストはまだ救われるところがあって良かったと思いました。他のサメをとりあげている映画でのサメは、どれもとても凶暴でサイズのかなり大きなものが多いので、今回の映画のように、サイズは特別巨大でなくても、視覚が無い代わりに、水の中での振動や嗅覚など、その他様々な気配に対して敏感なサメとは出くわしたくないと切に思いました。この映画を観たのが夏だったのですが、しばらくこの映画の内容を思い出して水辺に近づけませんでした。